所得の再配分について2

資本主義が過度に進行した現在、多くの富が一部に偏ってしまってますよね。これを是正することに反対する人達は、競争と資本の蓄積で生産力があがっていくと言いますが、実はこれ、間違ってると思うのです。

今、世界のGDPの総和が80兆ドルだから、一人当すたり1万ドルで日本円にすれば140万円。1世帯3人家族なら400万の年収になるわけです。既に世界には十分な富と生産力があるんです。

食料で言うと米の年間総生産量が7.5億トン。一人当たり年間100kgだから1日300g、お茶碗2杯分のお米が既に世界の生産力で可能なんです。これ、お米だけの話ですから、小麦(年間生産力が7.6億トンなので一人当たり1日にパン6枚分になる)やトウモロコシなどの穀物も含めれば世界には十分な食料があるんです。それを先進国が占有し廃棄や、ステーキ食べるために牛にあげたりするので、世界に食べていけない人が出てるだけなんです。

エネルギーもしかりで、石油換算で133億トンのエネルギーが世界で使用されていますが、一人当たり2トンのエネルギーになります。日本人一人当たりが年間3トンのエネルギーを使っていることから考えても、それに近い水準の生活が可能なエネルギーがすでに世界では生み出せているんです。

富を遍在させ過当競争し生活していけない人を生み出し、していける人もいつ落ちるかと不安にかられながら生きていかなければならない理由なんてもうないんです。十分な生産力が既に世界にはあるんだから、そんなことより富の遍在こそが問題なんです。もちろん、最貧国になってくると分配の問題以前に様々解決しないとならない問題山積みではあるんですが、数字上は既に十分な富があるんです。

日本国内も世界でみても、過当競争を煽っていくより、富の遍在を解消させることをこれからは考えていくべきなのではないでしょうか。